ランニングシューズの評価をする際に、必ず取り上げられる「衝撃吸収性」と「反発力」。
衝撃吸収性は、どのレベル向けのシューズでも必要ですし、反発力は、特に上級者向けにおいては必ず求められます。
ですので、ランニングシューズを高く評価する際には、この2つが両立するかのような論評が多くみられます。
しかし、この2つが本当に一つのシューズで両立するのか? が、今回の命題です。
衝撃吸収性と反発力を構成する要素は?
これは、アウターソールの厚さと材質ですね。ほとんど。
厚ければ厚いほど衝撃吸収性は大きくなり、反発力は逆に小さくなります。これは誰もが感じるそのまんまですね。
材質に関しては、昔は結構、差があった印象です。
本当に硬いもの(ほとんどゴム?)があったし、シューズを選ぶ際にはアウターソールを横から指でグリグリ押してみて硬さを確かめるのが定番でした。お店の人、ごめんなさい。
その昔、ナイキジャパンが発足した頃(?)、テラというシューズがありました(これを知っている方は、結構なお年の方ですね。。)。
このシューズのアウターソールは別格的に柔らかかったです。ちょっと感動するぐらいに。
ただその頃の私はバリバリの競技者だったので、このシューズとは縁がありませんでしたが。
うーん、何か思い出話になってしまいました。
ただ最近はそんなにソールに差はないと思います。皆さん、そんなに気にしませんよね?
ということからして、最近は一般的に言えば、アウターソールが厚い→衝撃吸収性大、反発力小、アウターソールが薄い→衝撃吸収性小、反発力大と言えますね。
では、両立は成り立つのか?
では一般的な常識を覆す、衝撃吸収性と反発力が両立するシューズは存在するのか?
はい、そんなものはありません。
そもそも両者は完全に対立する概念ですよね。
両方を追い求めるのは、カロリーがありながら痩せさせてくれる食べ物を探すようなものです。
ですので、どちらかを選ぶというか、自分にとって両者のバランスがちょうどいいものを選ぶというのが正しい考えですね。
目的に応じて履き分ける?
それでは、のんびり走るときは衝撃吸収性の高い厚底のシューズを選び、本気で走るときは反発力の高いシューズを選ぶという、シューズの履き分けという考えはありです。
小出監督もそのような履き分けを勧めていたような。
ただ個人的には、性格の異なるシューズを頻繁に使い分けるのは、走り方が安定せず故障につながりやすい印象があります。
この辺は、レベルや走法などで違ってくるんでしょうが。
まとめ
まあ、衝撃吸収性と反発力を完全に両立するという夢のようなシューズは無いので、シューズはよくばりをせずに目的に応じて選んでくださいということですね。
あと一言付け加えると、欧米人に比べると、日本人は軽量でピッチ走法が多いです。その面から言うと、衝撃吸収性ってそれほど必要ではない気がしています。小柄でピッチで走る女性などがGT-2000などを履いているのを見ると、うーん、、って気がします。まあ、フカフカな方が好きな方がいるというのも分かりますが。
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