出典:https://www.cnn.co.jp/business/35149106.html
厚底シューズ狂騒曲が止まりません。。
2020年東京オリンピック・パラリンピックを前に、ランニングシューズトップメーカーの開発競争が激化しています。
現在はナイキのヴェイパーフライの独走状態ですが、アディダス・アシックス・ニューバランス・ミズノと、競合メーカーも厚底シューズへの参戦を発表しています。
開発するメーカーは今、大変な状態だと思いますが、見ている側は大変楽しみですね。
そんな厚底シューズ競争の中で、まもなく発売が予定されているナイキ・アディダス・ニューバランスの新商品を比較してみました。
比較表
まずは各シューズの比較表です。ヴェイパーフライは既存商品ですが比較のために載せておきました。まだ詳細が未定な部分も多いですが、現在わかる範囲でまとめています。
ヴェイパーフライ | アルファフライ | アディゼロ プロ | メタレーサー | |
ブランド | ナイキ | ナイキ | アディダス | アシックス |
発売日 | 2019年7月 | 2020年3月1日 | 2020年6月30日 | 2020年4月中旬 |
カーボンプレート | 1枚 | 1枚 | 1枚 | 1枚 |
靴底厚さ | 37mm | 39.5mm | ? | ? |
価格(税込) | 30,250円 | 33,000円 | 24,200円 | 未定 |
ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%
出典:https://www.cnn.co.jp
さて、なんといっても大注目なのが厚底シューズの本家であるナイキの新作です。
現在のヴェイパーフライネクスト%の発売から、まだ半年余りしかたっていませんが、東京オリンピックを見据えたのか大幅なモデルチェンジの新作を発表してきました。
非公認ながらエリウド・キプチョゲ(ケニア)が42.195kmを1時間59分40秒で走った時に履いていたのが、このアルファフライのプロトライブ(試作品)でした。それがついに市販されることになりました!
3月1日から特別先行発売が開始されるそうですが、購入するには厳しいハードルがあるそうです。フルマラソンで男子2時間50分、女子3時間40分以内の記録を持つことが条件で、それをNIKE RUN CLUBを利用して達成しないと購入できないそうです。

うーん、このあたりマニア心をくすぐりますね。。ナイキはやはりマーケティング上手というかなんというか。。
一般的な市民ランナーからすると手の届かないレベルの話ではありますが、このようなテクノロジーの塊のようなものは、やっぱり一度は履いてみたいですよね。お値段3万3千円は高いですが。
アルファフライはヴェイパーフライと同様に、分厚いアウターソールとカーボンプレートの組み合わせという基軸はそのままに、前足部分にズームエアと呼ばれるエアバッグシステムを搭載してきました。
このズームエアは従来のナイキシューズでも搭載されていたものということですが、外観デザイン的には従来のランニングシューズとは一線を画すものになっていると思います。一昔前にこれを見たら、「なにこれ?おもちゃ?」と思ってしまったことでしょう。
なにはともあれ、ここランニングシューズ界における最近のナイキの攻勢は目を見張るものがあります。このまま他メーカーを引き離して、独占状態を確立するのでしょうか。。
アディダス アディゼロ プロ
出典:https://forbesjapan.com/
競技者用にはアディゼロシリーズを展開してきたアディダス。
その中核になっていたのは、日本人好みの薄底シューズを体現化したタクミセン・レンでした。個人的にはブーストが入る前のタクミレンは大好きだったのですが、なぜか無くなってしまいましたね。残念。
近年、大学長距離界を席巻している青山学院大がアディダスとパートナー契約をしているらしく、選手のほとんどがアディゼロを履いていました。ところが今年の箱根駅伝ではそれが一転!
なんと出走した全員がヴェイパーフライを履いて走り、また前年とうって変わってほぼ全区間で快走して優勝したことから、ヴェイパーフライの威力を象徴する事件(?)になりました。
アディダスもこの状況をただ傍観していたわけではありません。実際今回の箱根駅伝に先んじて行われた全日本大学駅伝では、青山学院大の一部の選手に厚底シューズのプロトタイプが提供され、実際履かれていました。
しかし、やはりイマイチだったのか。。結局箱根で履かれたのは前述のとおり、ヴェイパーフライでした。
さてそのようなことはあったものの、初めての競技者用厚底シューズとして商品化にこぎつけたアディゼロ プロはどのようなシューズなのでしょうか?
発表された内容からすると、カーボンプレートが入ったというのは分かるのですが、それ以外にこれといった目新しい部分は無いように思えます。
発売を急いだためコンセプトづくりが中途半端なままで、抜本的に手を付けられていない印象です。
まだ実走での評価の声が聞こえてこないので評価するには早すぎるとは思いますが、もしかするとアウターソールを厚くしてカーボンプレートを入れただけ、、、ということになっていないかちょっと心配です。
個人的には、アディゼロタクミが発売された頃のアディダスは大ファンだったので、もし今回ダメだったとしてもあきらめずにナイキを追って打倒してほしいです。

アシックス メタレーサー
出典:https://www.nikkei.com
厚底シューズに対抗する薄底シューズの代表的ブランド、アシックスもとうとう厚底シューズを発売することになりました。
今後は薄底シューズのソーティと2つの軸を並立させて展開していくことになるのか、それともあくまで薄底シューズが本命で厚底シューズも扱うという方針で行くのか。。
アシックスは悩ましいでしょうね。
このメタレーサーはまだ発売前ですが、今年の箱根駅伝で履いていた選手が数名いました。そのうちの一人が早稲田大でエース区間2区を走った太田選手です。この2区では1時間5分台の区間新を出した東洋大の相澤選手と、1年生ながら1時間7分そこそこの快記録を出した青山学院大の岸本選手に注目が集まりましたが、太田選手も岸本選手とほとんど変わらないタイムで走っています。ちなみに相澤・岸本選手が履いていたのはヴェイパーフライです。
それからすると、ちょっと期待しますね。
競技者用厚底シューズの特徴である、前足からつま先にかけての反り具合も、ナイキのものに近い気がします。(アディゼロプロはそこまでではない気が。。)
現在公表されている同製品の画像からは、アシックスらしい緻密なつくりを感じます。(この辺りが最近のアディダスは今一つ。。いや今二つという感じが)
お値段がまだ未公表ですが、ソーティと同じ価格帯だったら、、、ちょっと買ってみたい気がしますね。
まとめ
他メーカーも、ニューバランス・ミズノは厚底シューズの発売を発表しています。
この勢いで厚底シューズ業界(?)は戦国時代に入っていくのか?
それともナイキ一強時代が続くのか?
2020年はオリンピック・パラリンピックの開催とともに、ランニングシューズにとって激動の年となりそうです。
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