ナイキの厚底靴ヴェイパーフライはついに規制の対象になるのか?もはや記録向上と無縁とは言えないのでは?

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出典:https://www.nike.com/

ナイキの厚底靴ヴェイパーフライ(Nikie Vaporfly)がマラソン界を席巻しています。

男子の世界記録(エリウド・キプチョゲ選手:2時間1分39秒)、女子の世界記録(ブリジット・コスゲイ選手:2時間14分4秒)に加え、非公認の記録会ながらキプチョゲ選手はついに2時間切りの1時間59分40秒とついに人類として初めて2時間切りをしたときに履いていたのが、いずれもヴェイパーフライです。また先日のMGCでも半数以上(?)の選手がピンクのヴェイパーフライネクスト%を着用していて大きな話題になりました。

そのような世界・日本のトップレベルに限らず、もっと身近なレベルの日本国内の陸上競技長距離走・駅伝での記録向上にも影響していると思われます。

このわずか1~2年で高校生男子5000mで10~20秒、大学生男子10000mで20~30秒ぐらい全体的な記録向上が計られている気がしますが、トラック・ロードに限らず誰もかれもがヴェイパーフライを履いている印象です。

青山学院大などはアディダスのサポートを受けているイメージ(実際はユニフォーム着用のみの契約らしい?)で、つい最近までほとんどの選手がアディダスのタクミセンを履いていたと思いますが、今やほとんどの選手がヴェイパーフライに履き換えているようです。

まさしく世はヴェイパーフライ一色ですね。40年近く前、アシックスが初代ソーティを出したとき、競技会がほぼソーティで占められていたのを思い出します。

それにしてもその当時と比べると、シューズメーカーのシェアは寡占化を脱して様々なメーカーの戦国時代に入ったと思われたのですが、まさかまさかの一強化です。

こんなことになるとは2~3年前、だれが想像したでしょうか?

しかしここまで誰もかれもがヴェイパーフライを履くとなると、もはやその機能が記録向上と強く結びついているとしか思えません。

そこで国際陸連(IAAF)もついに腰をあげ、この問題を検討するためのワーキンググループを立ち上げることになったようです。

IAAF to Investigate Nike's ZoomX Vaporfly Following Multiple Broken Records
Professional runners claim the shoes provide an unfair advantage.
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ヴェイパーフライの何が問題なのか?

ではヴェイパーフライの何が問題とされているのでしょうか?

もちろんシューズ内に何かの動力源が入っているわけではありません。ランナーは自身で地面を踏みつけ、そこからロスを経たうえで返ってくる反動を利用して上下動しているという構造に変わりはありません。

そういえば昔、ナイキはミッドソールにエアを封入することでランニングのエネルギーロスが数%減るという主張をして、その構造のシューズを商品化しました。それももう40年近く前のことでしょうか。

奇しくも最近ドーピング違反で資格停止となったナイキオレゴンプロジェクトのアルベルト・サラザール氏(後に取り消しになったがマラソン世界記録保持者でもあった)が現役時代、そのシューズを履いていました。

まあエアバッグ入りのミッドソールはその後、当たり前のものになりましたが、昔のように記録向上に影響するような機能とは思われなくなりましたね。

一方、ヴェイパーフライですがこれにはカーボン製のプレートが埋め込まれており、これが屈曲して元に戻るときに反発力となって推進力に寄与すると考えられています。

実際のところちょっと試しに履いてみると、確かにそのような感じはありました。ただ、それなりに本気のスピードで走ってみないと正確な効果は分からないですね。

履いている選手たちからは、あまり効果に関する具体的な声は聞こえてきません。シューズの恩恵を受けているということはあまり言いたくはないのか、記録にはつながってもそれほど実感はないのか、それとも他に理由があるのか。。

わずかながら聞こえてくる声としては、「ずっと下りを走っている感覚になる」とか「クッションが効いているのでその分、疲労を受けにくい」とかいうものです。

うーん、実はトップレベルの選手でも感覚的にはわずかな違いにすぎず、そのわずか分だけでもシューズだけで記録が向上するなら、、といことで使っているのかもしれません。

いずれにせよ規制の対象となるかは、プレート部分がどれだけ「バネ」の役割を果たしていて、それがパフォーマンスに対する支援として公平性を保てているかということがカギかと思います。

しかし今更、これまでの記録を取り消したりすることは難しいでしょうし、はっきりとしたNG判定が出る可能性は低いのではないかと思います。

ヴェイパーフライはエリートランナーだけでなく初心者のジョギングにとっても有効?

はい、まあ初心者レベルでは記録向上には関係しないでしょう。。^^;)

ただ、カッコイイですからね。その分、モチベーションアップにはつながるでしょう。

またヴェイパーフライの重さは約180gだそうです。これだけの厚さのミッドソールでありながらこれだけ軽いは驚きです。ある意味、ジョギングシューズとしても勝負シューズとしても万能で使えるのかな?

ただ3万円近くとずいぶんとお高いのが一番の難点ですね。他のシューズのように発売からしばらくすればバーゲンセールになることもないですし。

見方を変えて、お洒落さんのスニーカーとしてみるとどうでしょう?ファッションアイテムとして考えれば3万円ぐらい大したことないじゃん!

うーん、無理があるか。

箱根駅伝での着用率は?

来年2020年の箱根駅伝でもこのヴェイパーフライが席巻するのは間違いないでしょう。

前回2019年箱根駅伝でのナイキの着用率は40%強だったそうです。このほとんどはヴェイパーフライということで。

箱根駅伝2019総括、ナイキシューズの躍進を分析
青山学院大学優勝も、ナイキ旋風吹き荒れるさて、2019年箱根駅伝はまさに圧巻の青山学院大学の5連覇で締めくくられた。我(著者:藤原岳久)が母校東海大学は惜しく。。。。なかなか優勝は遠いものだ。

来年はこの割合は飛躍的に高まるでしょう。

それはそれとしても、他のランニングシューズメーカーにとっては死活問題の事態ですね。市民ランナーが履くシューズではないですが、このままではブランド価値に大きな差が出てしまいます。

名門アシックスや他のメーカーの逆襲を期待したいです。


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